2011年12月21日水曜日

西穂高独標と上高地

少し時間がたってしまいましたが,秋 9月18日から20日の連休に行った西穂高独標と上高地の紀行です.同伴は夫です.
18日土曜日は午までの仕事を終えて,車で出発.天気図を見る限りは,明日は大雨でも仕方ないような天気.出発時は晴れていてくれたのが,せめてもの慰めでした.伊勢から高速を走り継いで岐阜の奥飛騨温泉郷平湯温泉に向かいます.途中,暗くなるにつれて天気がくずれて激しい雨に降られましたが,それも一時的でほどなくあがっていきました.平湯温泉に着く頃は真っ暗で右も左も様子が分からず,宿の「のりくら一休」に辿り着いたのは 夜の8時過ぎでした.夕食はサービスエリアで済ませて素泊まりですが,このお宿はかなり快適.他にお客さんもいたようですが,何故か温泉は独り占めで,お部屋も小さな畳スペースがあって寛げました.明日はどんなに雨が降っても今回の旅行はここの温泉だけでも,まあ満足です.
 
さて,天気が悪ければ平湯温泉からバスで上高地に直接向かうつもりでしたが,朝起きるとどうやらお日様が出ている様子.天気予報では昼過ぎまでは大丈夫そうなので,思い切って,当初の予定通り新穂高ロープウェイに乗って,さらに西穂高独標2,700mまで登ってみることにしました.

 平湯温泉,朝歩いて思ったことは,どの温泉宿も奇麗でそこそこの規模があり立派だったこと.バスターミナルに着くと,ここを拠点として上高地や新穂高ロープウェイ方面の他に,乗鞍岳,高山方面にも行くことができ,平湯温泉内にも観光スポットが点在しているということが判りました.なかなか良い所なのです.

 新穂高ロープウェイは新穂高温泉口から西穂高口まで一気に1000m以上も上がってくれます.日曜日のこの日は大混雑でフル稼働で乗客を運んでいました.満員電車並みなので,ロープウェイからの景色は半分しか見えませんでしたが,山頂展望台から見る景色は,まあ,すばらしいの一言!! 一見の価値があります.歩けなくても誰でもここまでは来られるというのもいいです.ぜひ行って見てください.しかも何と天気の良いこと!! よく知らないけど,こんなに槍ヶ岳がきれいに見えるのは珍しいと写真屋さんに言われて,すっかりいい気分になりました.私達って本当に運がいいって.(本当のところは知りませんが)

本日のルート

平湯温泉ーー新穂高ロープウェイ....西穂高山荘....西穂高独標
        1117m      2156m    |  2300m       2700m 
                            |
                              |....上高地 1400m
            
 

お天気は結局一日じゅう快晴でした. 西穂高山荘から岩場を15分程上がると,展望が360度開けてきます.正面には幾つかの起伏があって,人が列をつくって登っていくのがずっと先まで見えます.その向こうに目指す独標のピーク,更にその後ろに険しい穂高の山々が連なってそびえています.左手は崖で遠くにアルプスの山々が望めます.右手を見下ろすと上高地です.大正池や懐かしい帝国ホテルの赤い屋根が見えます.西穂高独標までの行程は,私はとても苦しいものでした.600mの登山でしたが,空気が薄いのが苦手みたいです.最後は直登の岩場で,スリルがあって疲れも吹き飛んでしまいます.高所恐怖症?なので,頂上に上がっても腰が引けていました.
今回のルートはなんちゃって登山かと思っていましたが,なかなか大変でした.三重の山とはスケールの違いを感じました.西穂高山荘まで戻ると,ここから上高地までは900mの下りです.道は荒れているし,急峻なところもあって,慎重に降りなければなりませんでした.ここを登るのはかなりの体力が入るでしょう.ここを上がって行こうなんていうプランでなくて本当によかった.山道をひたすら下り続けると木の門に辿り着きます.そこをくぐると上高地です.広い平らな道,家族連れ,お年寄り,ペット,散歩を楽しんでいる人々,川原で遊んでいる人々,まるで別世界に来たようでした.疲れた足をひきずって,最後の頑張り,かっぱ橋の前のホテルをめざして行きます.

3日目 帰る日です.朝はカッパ橋の上から穂高連峰の山々を眺めて,それから昼までは大正池方面に散策することにしました.今日も雲ひとつない天気です.大正池は澄んで,静かに静かに鏡のように空や山を映していました.岸で子供の投げる石やアヒルの泳ぐ波紋がずっと遠くまで拡がって,それが揺れて消えていきます.心が洗われるような景色です.また,いつかゆっくり来たいものです.

バスターミナルでバスを待っていると,土砂崩れで全てのルートが通行止めになったというアナウンスがありました.幸いなことに,平湯温泉方面だけまもなく運行再開となり,無事に上高地を出ることができました.仕事がなかったら,缶詰になってもよかったのですが(笑)
お天気にも本当に恵まれました.あの天気図からは奇跡です.ちなみに,帰りはやはり,どしゃ降りの雨でした.運が良かったのでしょう.


平湯温泉  のりくら一休


平湯温泉
 
山頂展望台から槍ヶ岳を望む



西穂高山荘


西穂高山荘から岩場を少し登る

 
展望が開けます.白い登山ルート 西穂高の峰々


上高地を見下ろします

 
右が西穂高独標とよばれるピーク 人が見えます あんな所まで行かねばなりません.


ちょっとこわい岩場を登ったり降りたりしながら・・


やっと着きました


立っているのはこわいので,座っています.

 
独標から奥穂高を望む

西穂高山荘に戻って. 付近の案内 ここから上高地に向います


上高地 梓川



カッパ橋付近からみる梓川と奥穂高

 

大正池
 
大正池に移る焼岳
 
何だか忘れた 大正池に向う途中の池 とにかくきれいな水の流れ


2011年8月1日月曜日

富士山の写真です


六合目を少し登って,振り返るとこんな景色です.
小さな白い点々は登山者です



七合目のどこかの山小屋から.夕闇せまる風景



八合目からの御来光です..

2011年7月31日日曜日

富士山に登りました!! でも リタイア

久しぶりです.夏は仕事が忙しくて...と言い訳.
さて,2年前から予定していた富士登山がついに決行されました.
4人の友人と地元のバスツアーに参加です.
 7月23日朝6時55分 伊勢出発.
 関と桑名で他のお客さんをピックアップして,中央道を走り,一宮御坂ICで高速を降りて富士スバルラインに入り,五合目駐車場に着いたのがなんと午後3時頃でした.ここで早い夕食を食べて,4時半にいよいよ出発となり,集合場所でガイドさんの紹介がありました.
 五合目には人がたくさんいました.思った以上に暑くて,長袖のシャツを着ていたら,「お姉さん,それじゃ暑いよ.」と,地元のおじさん(?)風の人に言われました.その人の言うには,昨日は五千人,今日は土曜日だから一万人は上がって行ったということです.富士山は登山客で渋滞すると聞いて覚悟していたので,人が多くても気になりません.考えたら,宮川の花火大会くらい人がいたかもしれません.5合目から見上げる富士山は巨大ですばらしい迫力,登山道は反対の斜面らしく人影はありません.
 ガイドさんは若いお兄さん風の人,ガイドさんというのは職業で成り立つのだろうか,夏休みだけのアルバイトなのだろうかと思いながら,出発.馬たちがたくさんいます.子供の頃ここに来たとき,たしか馬に乗った記憶があるんだけど...料金を見たら有り得ない値段だったので,その記憶は何かの勘違いだと確信しました.
 道は始めなだらかに下って行きます.左手に広い平野が広がり,河口湖や山中湖を見下ろすことができます.天気がいいと東京湾まで見えるそうですが,今日は遠くはかすんでいました.それでも天気は快晴で,霧やガスもなく絶好のコンディションです.まもなく大きな岩に登山口とペンキでかいてある分岐点にきて,ここから山の斜面を登っていきます.小さな泉の前を通り過ぎます.馬の水飲み場だそうです.木は明るい緑色に茂り,石楠花が咲いていました.道は広くてやはりなだらかです.
 いつの間にか森がなくなったかと思うと,紫がかった茶色の溶岩が見渡す限り続いている所にでました.六合目です.仮設トイレのあるところで休憩です.標高2390m.ここは八合目からの下山道との合流地点で,広場になっています.眼下にはさっきと同じ風景がひろがっています.見上げると頂上まで一目で見ることができます.木は一本もない溶岩の山で,人の列が途切れ途切れに見え,道に沿って小さな山小屋がでこぼこな感じで並んでいます.誰かがあそこが今日泊まる富士山ホテルだと言っていましたが,どれだか確かめ様もありません.相変わらずの好天気で汗がでます.私はこの辺で,すでに軽い頭痛がしてました.正確には朝起きたときからなのです.乗り物に長時間乗ると偏頭痛が必発なので,鎮痛剤飲んでいましたがあまりきいていません.でも,気にするほどもない程度です.優雅な美しい富士とは違う,大きくそびえる富士に圧倒されそうでした.
 七合目には七つの山小屋があり,八合目には八つあるそうです.しばらくはジグザグの溶岩の坂道です.階段になっているところもありますが,大きな段差を越えると息が苦しいので,段差の小さいところを選んで進みます.最初の山小屋は標高2700m,その手前から3100m程まで,道は岩場にかわります.ここでは両手のステッキがとても頼りになりました.つかまるところが無くても,ステッキをついて登って行くことができます.岩場では登山客の渋滞が起こるというのですが,休憩しながら行けるので,渋滞大歓迎でした.とにかく大きく段を上ると苦しいのです.山小屋に着くと道が平らになって,道はそのまま山小屋のテラスになっていました.焼印を押してくれるおじさんがいて,おにぎりやバナナなども売っています.幾つか過ぎるとだんだん薄暗くなってきました.眼下の夜景がキラキラと金の鎖のように光ってとてもきれいです.皆各自ヘッドランプをつけ,冷えてきたのでフリースを重ね着して,再出発です.けれど,頭痛とともに,少し気持ちが悪くなってきてしまいました.
 太子館という山小屋につくと八合目3100mです.3000mこえると高山病になる人はなりますよ,とガイドさんがいうので (そのせいではないけれど),私は気持ちが悪く,頭痛と眠気に襲われて,元気にしゃべっていたのに,すっかり無口になってしまいました.同じツアーの方で歩けなくなる人が出て,何度も予定外に休憩をして待っていましたが,体が冷えて寒くなってきました.ガイドさんが,ランプを消し星を見ましょうというので,全員ランプを消すと,満点の星空だったようです.友人は流れ星!と叫んでいました.私は気持ち悪くて上なんか見ていられません.早く行こうよー.
 最後は泣きそうになりながら,暗いから誰も見ていませんが,必死の形相で,富士山ホテルにたどり着きました.午後11時過ぎていました.混雑時の富士山の山小屋はひどいものだと聞いていたのですが,実際はまるで天国でした! ふかふかの寝袋に枕,一人のスペースは40センチはあったと思います.仰向けで十分眠れます.毛布2つ折りでは寒かったので,防寒服もかぶって,私は横になった途端の熟睡でした.ホテルに着いたら,何か食べるつもりだったのに,それどころではありませんでした.早くも午前1時に頂上目指して出発のため起こされましたが,頭がガンガンして,吐き気もひどい.行きたいなんて,これっぽっちも思わず,ごめん,やめる.と言ってまた寝ました.皆出かけていったので毛布余っているじゃないかと気がついて,隣の毛布を失敬してぬくぬくと眠ることにしました.まもなく,友人が一人,気持ち悪いと言って戻ってきて寝たので,高山病の仲間もできてよかったなあ,なんて.
 また4時過ぎに「もうすぐ ご来光です」と山小屋の人が起こしにきてくれました.今度は頭痛もマシになってきたし,トイレに行きたいからどっちみち起きなきゃならない,ううっ吐きそうだと思いながらも,テラスにでてみました.テラスにはすでにたくさんの人,頂上にも行かないでこの人たち,どこから来たんだろう.全くの無風,寒いけれどそんなにひどく寒い訳でもない.きっと私たちはかなり幸運なんだろう.見れば果てしなく広がる雲海の彼方,空がオレンジ色に輝いてまさに日が昇ろうとしているところでした.でそうで出ない,しばらく待っていると雲より少し下に赤く丸い太陽が姿を現しました.うっすら雲があるから,太陽を直視できるのでしょう.頂上の皆にはどんな風にみえたのかな.でも,なぜか,あまり感動しない.太陽よりも,今自分が立っている富士山がすごい.この地球がすばらしい.私は地球の住人でよかった.なんて.太陽あっての地球ですよね.
 それからまた寝て,6時に皆も帰ってきたので,一緒に下山となりました.約3時間で五合目に戻ることができました.下山道は富士山ホテルのすぐ先から分岐していてわかりやすく,とにかく幅広い道でした.岩場も無く,滑らないように気をつければ楽に降りて来られます.と言っても,降り始めてすぐ,私吐いてしまいました.自分でもびっくりでした.でも見回すと,道の端でうずくまっている人,けっこうたくさんいました.皆,気持ち悪いのは一緒みたい.
 考えてみれば,他の人たちはほとんど寝ていない訳です.強行軍もはなはだしいので,今度リベンジするときは,バスツアーはやめて,自分達で無理のない計画をたてて行こうと思います.
写真は気分不快のため,あまり撮れませんでした.
 

2011年5月22日日曜日

的山  鴨神社と氷室

首はかなり良くなりましたが,今日は近くの低山にしておきたいという思いで,玉城の的山に行ってまいりました. 玉城インターチェンジの西に,のどかな田畑のひろがる山神というところがあり,ここから伊勢道路の高架をくぐると的山公園駐車場があります.公園なのです.駐車場からすぐに南に向かって舗装された登り道があり,頂上まで900米とかいてあります.登り始めるとすぐに,サンダルばきの小さな女の子とお父さんの親子連れとすれ違いました.ああ公園なのだと思い,安心してさらに登ると坂はどんどんと勾配がきつくなり,息があがってはあはあと苦しくなってきました.やっと中間点近くの氷室分岐のところまでたどりつきましたが,平気を装ってここは帰りにと話してさらに進むと,坂はこれでもかというくらいに勾配を増し,次に見晴らしのよい休憩地に着いたときは,ジョギングでもこんなに息はきれないというほどゼイゼイとしていました.写真を撮ろうと構えたら吐き気がしました.ここでさすがに息を整えて,一頑張りです.山頂公園まで来ると舗装道路は終わり,なだらかな道が東屋まで続いています.そして東屋にあがると周囲は芝生の広場,さわやかな風が吹き抜け,絶景が目の前に広がります.これは感動ものです.あとからウォーキングと思われる年配の方もやって来ました.地元の人たちはよく登られるようです.年配の方にはきつくないのでしょうか.何だか筋肉トレーニングになりそう.頂上まで20分余りでした.もしかしたら早すぎたのかも.「伊勢市とその…山」の本には頂上まで40分と書いてあるではありませんか.
帰りは氷室に寄ります.ここでびっくりしたのは,分岐から山道にはいってすぐに鴨神社があったことです.鴨神社といえば,お伊勢さん125社めぐりで外城田駅から歩いて来たことがあります.あの時は山道を行きつ戻りつ迷いながら,今回とは違う方向からやって来たようです.人里はなれた山深い場所にあるような気がしたのに,実はこんなに簡単に行けたということに驚きでした.氷室まではすぐですが,山道なので足元はそれなりに注意が必要でした.
さらに帰り,アスファルトの道を降りましたが,何やら山道もありそうなので駐車場にもどって探してみました.駐車場から西にのびる道を行くと数十メートルで途絶えて細い山道がありました.きちんと道案内の標識もあり鴨神社まで山の中を登って行くことができました.舗装道はどうも疲れるような気がします.こちらの道がお勧めです.氷室分岐から頂上までは,舗装道しかわかりませんでしたが.


舗装された道を行きます

氷室分岐 鴨神社にも行けます

山頂公園


山頂公園広場


山頂からのながめ
 



分岐 ここからは山道

鴨神社

氷室


2011年5月14日土曜日

ゴールデンウィークの低山めぐり

5月3日 馬坂山361m
     またまた横輪の出発です.行きは古いアスファルトの林道を鍛冶屋峠まで登り,帰りは横輪の散策マップにあるハイキングコースを回って降りてきました.馬坂山は展望がよいということでしたが,頂上は樹木が成長したせいか,ほとんど景色は見えませんでした.鍛冶屋峠に戻り,ハイキングコースにはいりましたが,これがまた大変な道でした.アップダウンが尋常ではありません.第1から第3の展望台とは,すべて送電線の鉄塔の立つピークで,小山を3つ越えることと同じでした.ハイキングコースとあなどってはいけません.
       
5月4日 七洞山 藤コース 
  七洞山はすばらしい展望の山でした.頂上やその付近に広場もあって仲間といくと楽しそうです.道も整備されています.ただ藤コースはちょっと遠いなあ,というのが,実感でした.コースを変えて,是非また行きたいです. 

5月5日 昼河山216m 
  交通量の多い道路から,いきなり山道に入ります.こんなに低い山なのに,十分登山気分が味わえます.道の傾斜が急なので登山靴もしっかりはいていく必要があります.三角点に到達してやったあと思ったら,昼河山の矢印がまだ先を示しています.山頂は全く期待していなかったのに,すばらしい展望が開けています.確かに朝熊山の頂上でみる景色と同じかもしれないけど,振り返るその朝熊山が見えるところがいいですね.頂上まで45分で行けます.車も道路の反対側におくスペースがありました.ここから朝熊山に登るコースもあるらしいので,それも今度見つけて行きたいものです.


昼河山 山頂から二見を望む 海の向こうは蜃気楼のようです. 
知多半島も渥美半島も,もっとずっと遠くに見えるはずです.


2011年5月9日月曜日

ゴールデンウィークは低山めぐりざんまいで その結果

5月3日 馬坂山361m
5月4日 七洞山778m 藤コース  
5月5日 昼河山216m 

その結果 アフターの私はこうです!!
笑っちゃいますね.何か首がどんどん痛くなってきて左右上下動けなくなりました.
何なんだ…  よーく考えなおしたら,鷲嶺でひどく尻餅ついたっけ.そのとき首に響いたのかも.それから毎日山に行って,毎日転んでいました! 
自己診断では鞭打ち症です.かっこよくいうと頚椎捻挫.
夫に頚椎固定のカラー買ってきてもらいました.



はやく治りたいです.
  
自己満足な登山紀行,また今度読んでください.

2011年5月3日火曜日

鷲嶺

鷲嶺の登山ルートはたぬき出版の「伊勢市とその西方の山」という本に詳しく書かれています.けれど実際に登られた方々のブログを読ませて頂くと,わかりにくいので慣れない人は行かないようにという厳しいコメントもあります.それで今回はこの本と磁石と地図とちょっとした勇気と決断を持って出かけてきました.
もし,これから登られる人の参考になれたら嬉しいので,私も少し書いてみます.

登山ルートは3つあると思います.たぶん一番わかりやすいのは,「伊勢市とその西方の山」で一般路と紹介されている,竜田峠から西に上がっていくルートです.しっかりとした山道と書いてあるものの踏み痕ははっきりしません.でも赤いテープを目印にどんどん進んでいくことができます.平石というピークのところに着くとそこからは尾根道です.ごつごつとした岩場のピークを幾つか越えてやっと頂上につきます.これこそ頂上と思って登ると次のピークが現れて,何回がっかりしたことでしょうか.このルートは去年の秋に一度行っています.頂上から西に別荘地と観音様に通じる道があるはずなのですが,それがどうしても分からずじまいで,今回の目的のひとつは観音様の発見でした.

今回は鷲嶺観音登り口から出発,帰りは水穴を経由して降りるというコースをとりました.まずは観音様に通じるルートを登り,観音様と頂上をつなぐ道を確認しようという予定です.鷲嶺を登る3つめのルートは水穴を経由するルートですが,これも今まで,水穴から平石への登り道がどうしてもわかりませんでした.それで今回は反対に降りて来て,道を確認しようという訳です.さて,この両コースは難路といわれるコースで,迷いやすく不慣れな人間は行かないようにといわれています.無謀にも私と夫は行ってしまいました.それこそテープ様様で,数は少ないものの途切れなくしっかりと誘導してくれました.テープを貼ってくださった方に感謝です.
全行程は4時間くらいでした.



以下お気楽に見てください...

鷲嶺観音登り口付近 伐採をしていてかなり明るい感じになっています.



おべおべの滝というそうです. 
小さな滝の連続する渓流に沿った,さわやかで快適な道が続きます



渓流とわかれると斜面のきつい登りが始まります.
道はよくわかりませんが,テープをたよりに登ります.
休憩中です.


これくらいの傾斜です,直登です!


斜面を登りきると大きな岩を迂回するような急な細い下り道になります.
しかも崖っぷちでおっかなびっくり進むと,観音様の祠がありました.



観音様からの景色です.壇ノ浦まではみえませんが,はるかな山並が続きます.
800年も昔,平家の人々はここでこの景色を眺め一族の冥福を祈ったのでしょう.
ちなみに鷲嶺の山頂は展望が全くありません.ここはまるで違う世界です.
 

つつじがきれいに咲いていました.赤い椿もみえます.


山頂付近です.さっきの感動の余韻にひたりながらお昼です.



水穴は大きくて全容は画面に入りません.神秘的な鍾乳洞で水が湧き出ています.
昔平家の落人が隠れて住んだとか,中はかなり広く深いそうです.
情けないことに山頂から水穴までの下りは大変すぎて写真どころではありませんでした.




 

水穴に下りてきた斜面です.
ずるずる足はすべるし,幹につかまれば朽ちていてメリメリと倒れてしまう始末です.
伐採された木や枝が行く手をはばみます.等高線に直角に下りてきました.
ちょっと他人のことはどうでもいい気分になりました.
 

  おしまい
        去年の秋11月に登ったときはなんとマムシがいました!!
        マダニもいます.日本紅斑熱という病気が媒介されます.十分なご注意を!








2011年4月30日土曜日

タピオ デビュー

はじめまして.
黒猫 タピオです.

昨日は念願の鷲嶺に登ってきました.
鷲嶺って,山です.標高548m,伊勢にある2番目に高い山です.
この山は頂上から西斜面は別荘地として開発されていますが,北斜面は神宮林として保護されています.そして東と南の斜面は,昼なお暗い深い森に覆われている神秘の山なのです.あの剣豪宮本武蔵も小説では,この山で修行をしたとされています.けれども訪れる人は少なく,伊勢の人の中でもこの山を知る人は少ないように思います.

鷲嶺の麓には一宇郷と呼ばれる集落があります.ここには平家の落人伝説があります.平清盛の四男知盛は壇ノ浦の合戦で自害したと言われていますが,実は従者を従い伊勢に上陸,鷲嶺を越えてこの地に隠れ住んだというのです.矢持の久昌寺には知盛とゆかりの人々のものと思われる苔むした墓石がひっそりと寄り添うように建っています.鷲嶺の頂上付近には知盛が建てたという鷲嶺観音があります.壇ノ浦の方をむいて平家の冥福を祈っているそうです.

いろいろと書きましたが,鷲嶺観音に心引かれ,どうしても一度登ってみたい鷲嶺だったのです.
今日はもう遅いので,続きはまた明日にします.

伊勢の一宇郷,今は横輪と矢持といいますが,訪れてみようという皆さん,ここは本当にのどかですばらしい所です.春は桜,6月になるとホタルが乱舞し,また秋には紅葉もみられます.今度,NHK大河ドラマで平清盛をやるそうですね.伊勢市長が観光客を誘致しようとしているそうです.でもどうか,この静かな土地の風情をこわさないで,そっと大切にしてください.