伊勢はすごいなあと思います.歴史的な人物の関わった話があちこちにたくさんあるのですから.
登り始めてすぐ,左に分岐する山道があります.こちらが,旧道コースにあたるようです.まっすぐ行くと,鳴子山に寄ってから行く百瀬川コースです.今日は,初めてなので,幾分近いと思われる旧道コースをとりました.山道は始めは急でしたが,「これより10町」とかかれたお地蔵様のある角まで来ると,なだらかになってきました.さらに岩屋窟に通じると思われる分岐を過ぎると,空気が冷たく感じられてきました.昼なのに霜柱の氷が道のあちこちに溶けずに残っていて,踏むとぱりぱりとした感触が伝わってきます.従是西南禁殺生とかかれた石が埋もれかかってあります.道は次第にまっすぐに広くなって,何かの礎石のようなものが,両側に並び,程なく昔の境内と思われる広場に到着しました.約40分の行程です.境内は木が切られて明るい雰囲気でした.古い石灯篭や小さな祠があり,今も新しい絵馬をかけられるようになっていました.建物の跡ははっきりとわかりますが,瓦礫が散乱してそこに雑草が茂っているという感じです.建物は朽ちてしまった訳ではなく,大阪の四天王寺や麓の新しい境内に移築されたそうです.頂上へは,この大きな建物の跡を踏み越えて奥へと登っていきます.八幡社,白山社,夜奈塚などの碑が立っています.頂上まで約5分程でした.展望はほとんどありません.
境内に続く古い参道 |
旧境内 |
旧境内 |
国束山は不思議な所です.旧境内に,廃寺の寂しさはなくて,明るい休憩所のようです.
例えば,梅香寺には 古いくずれかけた墓碑なども残っていたのですが,ここには,そのようなものは見当たりません.きちんと移転されたのでしょう.そしてここに建っていた建物も新しい境内に移築されているそうなのです.ここには何も残されていない,そんな印象の所でした.
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